歴史こだわり

豊島みかんの歴史

img01創業者山本清次は、昭和初期豊島灯篭で有名な豊島で生まれ義父と共に島で灯篭を買い機帆船で島外へ売るという船乗り商人でした。航海中幾度となく死ぬ目に合い、船乗りをやめ集落から2km離れた山の中に入り開墾をして果樹栽培を始めました。それが「豊島みかん」の誕生です。今もなお昭和8年に植えた老木が果樹園に残っています。
その後清次の長男彰治が後を継ぎ2ヘクタールの畑に約5000本のみかんを栽培し、70数年にわたる歴史と共に品種改良、肥料の変更、そして精一杯の愛情をこめて、どこにも負けない甘い甘いおいしいみかんを作ることに成功しました。
現在は香川、岡山は元より、兵庫、大阪など多くへ出荷しております。

豊島みかんのこだわり

こだわり1:最高の立地条件

豊島みかんおいしいみかんができる条件として立地条件はとても大切です。豊島みかんは日照時間が長い南向きに面していて、水はけが良い斜面に作られ瀬戸内海からの潮風を受ける、みかんにとって最高の場所で実っています。
皮が薄く味が濃いのはこのためです。
果樹園から眺める瀬戸の風景は絶品でおいしさに一役かっています。

こだわり2:山本果樹園自慢の品種

豊島みかん丸山一号との出会い
豊島みかんの品種は日本にひとつだけのもの。その名も「丸山一号」(談:山本彰治)
西宮市卸売市場の丸山青果を設立し成功させた北山文一氏が当時、故郷の徳島みかんの品質が悪いということで息子に問屋をまかせ徳島に帰りみかんの品種改良に取り組んだ。
同じく果樹園を営んでいた私は納得のいくみかんができず悩んでいた。そんな時、知人の紹介で丸山青果に出荷した徳島みかんと運命的な出会いをする。一口食べるとそのなんともいえぬ甘さ、バランスのよい酸味、みずみずしいみかんに一目ぼれをしてしまう。
「自分が求めていたみかんはこの味だ!」

さっそく私は徳島の小松島の北山文一氏を訪ねその話をし、接木をしたいので一枝分けてもらえないかとお願いするが「我が子より可愛がっているみかんの枝をくれと言ったのはあんただけじゃ!帰れ!!」と叱られ追い返されてしまう。2度目のお願いも「何度来ても同じ!」と見事に断られる。それにも懲りず、なんとかこのみかんを作ってみたいと3度目の訪問をする。その熱意に北山氏は「また来たんか。あんたは言い出したらきかん男じゃなぁ。しょうがない、みかん山へ連れて行ってやる」と言い海抜500メートルの山奥にある北山氏のみかん畑へ連れて行った。「ほれ、あの吹流のある所がわしのみかんじゃ」その吹流を見ると「耕すこと天にいたる娘とみかんはケツ見て買え」と書いてあった。どうゆう意味かと私が尋ねると「うちのみかんは娘のケツみたいにつるっとしてきれうじゃろうがぁ」と笑って答えた。そこに実った北山氏のみかんはケツだけではない、色よし味よし形よしの最高のみかんだった。「あんたの熱意には負けた。ほんま 頑固な男じゃのう。わかった。枝をきってやるからもって帰れ」と言い北山氏は実の成ったままの枝を一枝、私に渡した。天にも昇るような気分でもって帰り、自分のみかんと比べてみた。それは比べ物にならない程の差だった。私は確信する。このみかんをなんとしても作らなければ!

豊島みかん接木であれば数年かかる。一層のこと開墾をして植えてみたい。そう思った私は再び北山氏を訪れ、大胆にも苗木を分けて欲しいと頼み込む。しかし北山氏は「丸山一号はどこにも出さん!!」と断られる。そこをなんとかと熱い思いを北山氏に私はぶつけた。「このままでは宝の持ち腐れになってしまいます。何とか何とかこのみかんを継承させていただけませんか!?
苗木代はどんなに高くても結構です!」とお願いしたら、北山氏はじっと目をつぶり考えこんだ後「よしわかった。そこまで言うなら譲ろう。丸山一号を大事に実のらせてやってくれ。」と2000本もの苗木を譲り受けることになる。
そこから約2ヘクタールを開墾し、植えつける事に成功し、立地条件のよさも手伝い今の豊島みかんが出来上がった。

北山氏は丸山一号をこの後、後にも先にも誰も譲りはしなかったと聞く。
その後北山氏が亡くなり、後継者もなくみかん山も荒れはててしまう。
「あの初めて食べたみかんのおいしさの驚きは今も忘れられない。そのおいしさを一人でも多くの方に食べていただきたい」
丸山一号は日本でひとつ、山本果樹園にしかない自慢の品種である。

こだわり3:動植物有機肥料

豊島みかん畠施肥料は、さなぎかす、なたね油かすなど精選した動植物有機原料を化学処理したものを施しています。
肥料のコストは通常の数倍もかかりますがそこにおいしさの秘密があるのです。

こだわり4:選果方法&生産

豊島みかんはお買い上げいただいた皆様の美容と健康のためブラシで磨き、ワックスは一切使用していません。 品質本位で素顔のまま出荷しております。
1個1個丁寧に、おいしいみかんを作るため、大量生産は出来ません。
数に限りがありますがご了承下さい。

豊島みかんの現状と豊島みかんの復活

豊島は小豆島の西方約3.7kmの瀬戸内海に位置し、香川県土庄町に属する島であり島の周辺には直島をはじめ小さな離島が散在している。
面積は14.61km2,周囲約19.8kmで豊島石として名高い。島である海抜330mの壇山がそびえ海岸部に小規模の平坦地が点在している島内は、家浦、唐櫃、甲生に分かれている。
豊島の年平均気温は約16度で降水量は年間1,000mm~1,300mmと日本でももっとも雨の少ない地域の一つである。
産業は稲作と酪農、石材、果実、海産物等である。このような豊かな島に平成2年11月16日、兵庫県警によって産廃業者が不法役棄事件として摘発され豊島の産品すべて風評被害にあった。

国の機関委任事務として香川県が監督指導を怠ったとして国の公害等調整委員会に調停の申し立てをした。私(山本彰治)は申請代表者の筆頭として運動に関わってきた。しかし運動を強化すればするほどマスコミの報道によって風評被害が大きくなり豊島の産物に影響がないにもかかわらず自分の首を絞めることとなり、断腸の思いで「豊島みかん」を「小豆島みかん」にブランド名を変えることにした。
平成13年6月6日、調停が成立し完全撤去で香川県と住民が和解することとなった。現在、直島で毎日200tもの廃棄物を焼却して、平成24年度で産業産廃物が完全撤去となり名実ともに豊かな島に戻ることとなる。